家族と何か。

小津安二郎監督の映画『東京物語』を基に、

山田洋二監督が撮り上げた『東京家族』という作品があります。

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ストーリーはどちらも、尾道に暮らす老夫婦が、東京で暮らす子どもたちの家を訪ね、一緒に過ごす数日間を描いたものです。

印象的なのは年老いた老夫婦が、
自分の子供や孫の人生を気にかけ、
この先をどう生きるか、
大きくなったら何になるかと尋ねるシーンです。

「大きくなったら何になる？」と大人が質問する光景は、今も昔も変りません。

子供は大人たちから繰り返し同じ質問をされることで、
「大きくなる」とはただ身体が大きくなることではなく、
「何かになる」ことなのだということを学習する。
人生とは「何かになる」過程であるということ、
将来に実現すべき目標を設定し、その実現に向けて努力する過程である
ということを学習する。
言い換えれば、子供は人生を「物語」として認識し始めるのです。

親が子供を心配する・・・
幾つになっても親から見れば子供は子供で、
遠く離れていてもどこかで繋がっている。
この作品は「家族のつながり」や「家族とは何なのか」を
見つめ直す良いきっかけになる映画だと思います。

アドバイザー山本